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absolute zero

DRRR!!、タイバニに首っ丈な小説ブログ

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やりたいことは一度に詰めるもんじゃない(教訓)

やっちゃった感が否めません、卯月です。
勢いというものは恐ろしいもので、どうしよう、未来(さき)が見えない。
やっちゃったんだぜバスカッシュ…全ては青い奴がいけないんだ。あとダン可愛いよ(爆)

ここまで読めば何となくわかるかと思いますが、バスカッシュ!です。
『燃える氷結地獄×伝説となった男』です。世間じゃあ、青い奴可愛いって言われてるのにね。

ちなみにやりたかったのは、

・無駄に大きな声を出すダン
・自分無関心態度のアイスマン
・肌露出して、それを変態が撫でたらいいじゃない!(爆)
・ダン君て無駄に言わせてみたかった
・完璧に一方通行な好意
・ですとろーい!

で。
一日の突貫仕事+文字数制限が付加されまして。

結果、まともな小説が出来上がる筈も無く。次回からはもっと内容纏めます。
暇つぶしくらいに、って人は読んでやって下さい。





「あー、くっそー!!」

ばちん、ばちんと何も無い宙を叩き続けたダンは疲れはてて地面に寝そべった。
一回ずつ、かなりの強さで手を合わせていた為、両の手はじんじんと鈍い痛み
を訴えている。それが腹立たしい。
こんな時こそあのくそ五月蝿いクリーチャーがいたならあっと言う間に喰ってい
ただろうに。必要な時にはいないなんて益々腹立たしい!一体何処をほっつき
歩いているのか。
砂漠の暑さで動きたくも無かったというのに、人の周りを気に障る音を立てて飛
び回るソイツの所為で部屋中を暫く走り回る羽目になった。ただ飛び回るだけな
らまだ放置でも良かったのだが、放っておくと肌が痒くて痒くて仕方がない。暑く
てシャツを脱いでいた所為で、露出している上半身を中心に被害は拡大し続け
ていた。
寝そべったまま天井を見ていたダンは、その視界を過ったソイツを追い掛ける
べく、勢いよく飛び起きた。
ばちん、と再び柏手を打つ音がダン以外、誰もいない部屋に響いたが、逃げら
れる。追撃とばかりに更に手を打ちならしたが、やはり逃げられた。

「うっがぁぁぁ!アッタマくる!!」

思わずその場で地団駄踏んだダンは三度、ヤツを探すべく視界を巡らせた。
あ、と思わず声を洩らす。今まで嫌がらせの如く飛び回っていたソイツが扉に
止まっていたのだ。
今度こそ、と普段では考えられない程慎重な足取りで扉に近づいたダンはそ
のまま手を構えて、

「ダン君」
「うわっ!?」

どごん、と突如開けられた扉に顔面からぶつかった。構えた手の意味も無か
ったし、額からぶつかった所為か、頭がぐらぐらと揺れる感覚がする。
名前を呼ぶと同時に扉を開けた人物は、激しい痛みを訴える額を押さえなが
ら蹲ったダンを不思議そうに見つめていた。あぁ、腹立たしくて仕方がない!

「…ダン君?どうかしたんですか」
「テメェのせいだよ、こんの野郎…っ!!」
「そんな所にいると扉にぶつかって危ないですよ」
「たった今、テメェがぶつけただろうがぁぁぁ!」

どれだけ文句を重ねても我関せずの態度を崩さない目の前の男――アイスマ
ンが涼しい顔のまま、ダンの傍にしゃがみ込む。この態度がわざとであれば容
赦無く殴り飛ばすのに、と思うが、アイスマンの場合はこれが素なのだから恐
ろしい。

「上半身裸で…いくら暑いからと言って、油断していると風邪を引きますよ」

またしても文句を全スルーでそう言葉を続けたアイスマンは少し眉をしかめて
から立つ手伝いをする為なのか、ダンに右手を差し出した。
これ以上、何を言っても無駄だろうと判断して、ダンは差し出された手を払い除
けて立ち上がる。その行動に腹を立てる訳でもなく、アイスマンはただ苦笑して
同じく立ち上がった。

「うっせぇな、こんな暑いのに服なんか着てらん」
「ミユキさんが呼んでいます。頼まれてた物を用意したから、と伝えて欲しいと
言われまして」
って聞けよ人の話!

人に服が云々と言ってきた癖にその返事を聞かないとは何事か。再び怒鳴り
散らしたい気分だが、当の本人は素知らぬ顔で「じゃあ、行きましょうか」なん
て抜かしている。
思いっきり話の腰を折られた事に一層腹が立ったが、もう一々反応を返してい
たら疲れるだけだ。そして、叫ぶ気力も既にない。
もう諦めきったダンは扉を開けたまま笑顔を向けているアイスマンと共に自室
を出ようとした。
が、部屋を出る際に見覚えのある物体がダンの横を嘲笑うかのように浮遊しな
がら過って行ったのが見えた。
騒ぎでほんの少し忘れかけていた存在を目視してしまい、本日何度目か判らな
いダンの雄叫びがトレーラー中に響き渡った。











「あ、ダン!薬、貰ってきたよ!」

部屋を出ると、トレーラーから降りていたミユキが手に持っていた物を見えるよ
うに高く掲げてから此方に向かって投げてきた。ダンは咄嗟に手を出したが掴
み損ねてしまった。

「わ、っととと!?」
「おっと…」

取り損ねた薬を隣にいたアイスマンが落ちる寸前で掴む。
思わず胸を撫で下ろしたダンは苦笑しているミユキを睨んだ。

「おい、ミユキ!急に投げるヤツがあるか!」
「いーじゃない、結果的に落とさなかったでしょ?」
「そーいう問題じゃねーよ!!」

笑いながら三体のビッグフットの影に消えていったミユキを目で追いながら更に
怒鳴ってやろうかと思ったが、見えない相手に文句を言った所で気が全く晴れ
ないので止めておいた。
どっと疲れが押し寄せたのを感じて長い溜め息をつくと、薬を見事に拾い上げ
ていたアイスマンがそれをダンに差し出してくれた。一応、礼を述べて受け取る。
歩きながら、早速蓋を開けてチューブから薬を捻り出すのを見ながら後ろを付
いてくる男は、少し首を傾げてから先程から気になっていたらしい疑問を口にした。

「何の薬なんですか?それ」
「むしさされー。あー、むちゃくちゃ喰われて痒いったらねぇな…」
「虫刺され…」

少し考え込んだアイスマンは「あぁ、」と短い感嘆の声を上げる。何事かと薬を
塗る手を止めると、妙にすっきりした笑顔をダンに向かって浮かべてきた。

「先程から何か飛んでいると思っていたのですが、蚊が飛んでいたんですね」
「今気付いたのかよ!!」

そういえば、と今更だがダンもはたと気が付いた。
後ろで笑顔を浮かべる男だって、そこそこ露出はしている筈だというのにぱっと
見、被害を受けた形跡が見当たらない。男のクセにやけに白い肌が太陽の光を
反射して眩しいくらいだ。忌々しい!
しかも目撃できるくらい近くを飛んでいたと思われるのに一体どういう事なのか。
ダンは理不尽過ぎる、と声を上げようとした瞬間、剥き出しになっている肌に細い
何かが触れる感触がした。
細い何かがそのまま背中をするりと撫で上げていく。
ぞわりと肌が粟立つ感覚に、わひゃあと思わず妙な声を出してしまった。今、自
分の腕を見ればトリハダが立っているだろう。

「な、に、をしやがんだ、アイスマン!」
「はい?」

ダンが勢いよく振り返ると、アイスマンが人の肌に指で触れているのが見えた。
そのお陰でトリハダは始終立ちっぱなしだ。
そんなダンの様子に悪びれる事も無く肌を触っている男は、何処までも爽やか
に微笑んだ。

「あぁ、背中も大分刺されているなと思ったんですが…」

こことか、と言いながら背中の一部に指で触れられる。
ぞわわ、とトリハダが増大し、声にならない悲鳴を上げた。

「~~っ!!いちいち触んな!」
「ダメですか?」
「当たり前だ!」
「薬を塗るの手伝いますよ?」
「手伝わなくていい!」

掛けられる言葉に対して全て否定の言葉を返すと、アイスマンは残念そうな顔
をしながら指を離した。…何故、そんなにも残念そうなのかが気になる。否、録
でも無さそうなのでやはり気にしない方がいいと直感が告げていた。
これ以上何もされないようにさっさと薬を塗ってしまおうと考えたダンは次々と患
部に薬を塗り続けた。のだが、腕や上半身(前)ならば自力で塗ることが出来るが、
背中周辺が塗れない事に気付いてしまう。
低く唸りながら何度も手を伸ばしてみたが、やはり届かないものは届かなかった。
微妙に手が届きそうな位置がまたムカつく。
しかし、手伝うなと断った矢先に頼むのは負けた気がして嫌だった。大事な事な
ので二回言う、嫌だった!
どうするべきかと普段使わない頭を珍しい勢いで回転させていたダンは、最悪別
の誰かに頼めばいいか、という結論に達し、その場を離れようとした刹那。

「ダン、動いたらダメですよ」
「は?」

動くな、と言われて咄嗟に身体に力を込めたが、限りなく嫌な予感しかしない。
恐る恐る首だけを巡らせて後ろを向くと、普段から見慣れている不吉極まりない
構えをしているアイスマンが視界に入った。手にはいつの間にかバスケットボール。
日差しに曝されて暑かった体が冷や汗で一気に冷える。本能が瞬時にけたたま
しく危険信号を鳴らし始めた。

「ちょ、オマエ何を」
「――デストロォォイ!!

避ける暇もなく、もう何度聞いたかも忘れた掛け声と共に、場合によっては骨をも
砕く豪速球がダンの背中に直撃した。










「ダン君、仕留めましたよ!」

へらっとした笑みを浮かべたアイスマンはたった今、全力でぶつけたボールを嬉
しそうに見せてきた。べっとりと血液の付着しているボールは、蚊を仕留めたとい
う事情を知らない人が見たなら盛大に誤解を招きそうだ。
確かに今まで必死になって潰そうと躍起になっていたが、今はそれどころではない。
デストロイを至近距離から受けたダンは痛む背中を押さえながら睨むと、アイス
マンはキョトンとした顔で此方を見てきた。

「仕留めましたよ?」
「人にデストロイボールぶつけといて、一言目はそれか!?」

我慢が限界に達したダンは、睨んだままで言うまいと思っていた文句をつい口に
出してしまった。睨んだ、と本人は思っていたが実際には涙目になっていて、迫
力も何もなかったのだが。
しかし、そんなダンを見て嬉しそうに、何より愛しいものを見るような笑顔を向けた
アイスマンが、その笑顔には似付かない言葉を発した。




「私が触れられないのに虫如きが君に触れられるなんて許せませんでしたから」




その瞬間、今まで以上に身の危険を感じたダンはその場から逃げ出したのだった。



09.6.3

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無題

  • 水城 
  • 2009/06/03(水) 22:46
  • edit

ジャンルが増えたww
頑張るなお前(笑)
よし頑張れ!
俺は応援してるよ(´∀`)b

デストローイ!
それにしてもダンが可愛いじゃねえかコノヤロー!!ww
うん、面白かったw

良いですよね!

  • さかい 
  • 2009/06/10(水) 22:49
  • edit

アイダン良いですよね!なかなか扱ってるサイト様は見つからないのですが…読めて良かったです!!萌えですねー!!

全力ですみませんでしたぁぁぁ!

  • 卯月 
  • 2009/06/11(木) 22:04
  • edit

さかいさん、初めまして!
こんな駄文ですが、読んでいただき有難う御座います。アイスマンあんなだけど!
今度はやりたい事を無理矢理詰めない小説を書こうと思います。

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