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absolute zero

DRRR!!、タイバニに首っ丈な小説ブログ

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妙な話になってしまった

ちゃんとした話を書こうと思いますと前回宣言しました、卯月です。
もう名前を前フリと一緒につけるのが癖になっています。

今度こそ、ちゃんとした話を書こうと奮闘したのですが、結果として無理でした。
バスカッシュで小説書くとマトモな話にならないようになっているんだと開き直ってみたら…だめですか。
しかし、今回もどう考えても×というより矢印です、サーセン。













ちょっと投げてみろ、とだけ言ってバスケットボールをアイスマンに渡した。
奴はきょとんとした顔でこちらを見たので、じゃあパスをしてくれと更に付け
足した。

「パスをダン君にすればいいんですよね…」

アイスマンは納得したのか、ボールを片手に大きく振りかぶってから投げて
きた。何回見ても、あれはバスケのパスではない訳で。
解りきっていた事だが、まるで弾丸のようなボールが咄嗟に避けたダンの後
ろの壁に直撃した。凄くいい音がした。
後ろを見ると、強固なコンクリートの壁にたかがバスケットボールがめり
込んでいた。

普通なら起こり得ない光景を目の当たりにして、背筋がぞっとするのを感じる。
あれだけ当てられてよく今まで生きていたものだ、とダンは思った。

「アイスマン…お前、普通にボール投げれないのか?」
「普通に投げてますよ」
たった今、壁を崩壊させといて普通と言い張んな!

だったら全力投球はどうなるんだ、と考えてしまったが、実際にやられても
困る訳で。しかもそのタイミングで「今度は本気で投げましょうか」と問われ
て勢いよく首を横に振る。だから投げられると困る!
あんなボールは出来れば喰らいたくないダンは、どうすればいいのかを珍
しく頭を回転させて考えた。

「あ!」
「はい?」

思い付いた、と呟くと、渡したボールで遊んでいたアイスマンが顔を上げた。

「おい、もっかいパス!今度はそのボールを誰か知り合いだと思って投げろ!」
「これを知り合いと思って、ですか」

ダンの言葉で暫く考え込んだアイスマンは何回かその場でボールを二、三
度ついてから構えた。構え方が全く変わっていない!
知り合いだと思えば力一杯投げ難いのでは、というダンのなけなしの策だっ
た訳だが、何だか嫌な予感しかしない。
投げると同時に、明らかに殺意の篭った瞳がペットアクセであるサングラス
越しに見えてしまい、いつぞやみたいに咄嗟に足を出した。両足にボールが
触れた瞬間、一気に負荷が掛かる。こんなモノを真正面から受けていたら
肋骨がそれこそデストロイされていた筈だ。シャレにならない。
なんとか勢いを削いだボールを蹴って真上に弾いた。そのまま重力に従っ
て落ちてきたところを受け止める。
怪我もなく取れた事に安堵したダンが胸を撫で下ろすと、その向かいで殺
人的ボールを投げた張本人が呑気に拍手を打っていた。

「よく取れましたね、ダン君!」
「やかましいわ!テメェ誰を思い浮かべた!」
ファルコンです
「あー…確かにアイツはムカつくな…じゃなくてっ!

つい同意してしまったが、ダンのアドバイスは全く逆の方向へと力を発揮さ
せてしまっていた。確かに知り合いだろうが、態々何かしら因縁の有りそう
な相手を思い浮かべなくてもいいだろうに。
呆れたダンは唸り考えた後、もう一度ボールをアイスマンに渡した。正直、
もう痛い思いはしたくないので渡したくなかったが。

「もう一度、今度はボールをオレだと思って投げろ!」
「ダン君だと思って…?」

先程と同じようにボールをじっと見つめ始めたアイスマンの様子をダンは伺
った。
目の前にいる人物だと思わせて全力で投げ難くなるようにしたつもりだった
が、やっぱり無難にセラとかミユキとかはるかとかと言っておけば良かった
だろうか。成功率もその方が上がっていたやもしれない、とダンは思った。
しかし、ボールを見つめるアイスマンは、その状態で微動だにしないまま
分が経過した。
何故、ボールを投げずに静止しているのか不思議に思ったダンはおずおず
と声を掛ける。声に反応したのか、アイスマンはボールから視線を外してこ
ちらを見てくる。
だが、手に持つボールはそのままで、やはり投げようとはしなかった。

「おい、何で投げないんだよ」
投げません

アイスマンはにっこりと、爽やかな笑みを浮かべてそう一言だけ告げた。

「……は?」
「ボールをダン君だと思うのでしょう?」
「そーだけど、」
「だったら投げたら勿体無いじゃないですか」
………は?

ダンは訳の解らん事を抜かすアイスマンを冷めた目で見てやったが、当事者だ
ったアイスマンはそんな視線を物ともせずに手元のボールを大事そうに抱え直
している。色んな意味で背筋がぞっとした。



次の瞬間、ダンは鳥肌を立てたままの腕で衝動に任せてアイスマンに殴りかか
っていた。
相手の身体を強打した拳は、思っていたよりも良い音を響かせた。






修正不可能デストロイ
(アイツが困るだろうから直してやろうかと思ったのに)
(人の気も知らないで、もう心配してやるもんか!)




09.6.13

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はじめまして!

  • キノ 
  • 2009/06/17(水) 07:55
  • edit

はじめまして!キノと申します。
アイダン小説読みました。
最高です!!

私もアイダン大好きとても嬉しく思いました。

これからも頑張って下さい。

は、初めまして…!

  • 卯月 
  • 2009/06/17(水) 22:15
  • edit

キノさん、初めまして!
こ、こんな小説をお褒め頂いて有難う御座います!未だにどのテンションデ書けばいいのかが分かりません(爆)
取り合えず、熱が冷めるまでは書いていくつもりなので宜しければお付き合い下さい。

しかし、何故増えないのか、アイダン…

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