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absolute zero

DRRR!!、タイバニに首っ丈な小説ブログ

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やらかした感が否めない

や っ ち ゃ っ た ! !どうも、卯月です。
アニメが一ヶ月も休みなので耐え切れずに小説打ってたら思いの外、早くに仕上がっちゃったんだYO!
動揺中です、すいません。
怪談レストランです、気持ちはショウアコ、でもどう考えても矢印です、本当にありがとうごry
大丈夫、ショウ君からだってベクトルは向いて…むいて…?
向いている体で書いたんですが、解り難過ぎました。なんでだろう。











新しく本を取り寄せたから見においで、と言われてショウくんの家へ行くのも段々と日常化してきてしまった。
本の挿絵をぱらぱらと眺めながらぼんやりとそんな事を考えた。
異国の言葉で書かれた文章は全く読めないが、その左に見える絵は口にするのも憚るような
おどろおどろしい、人なんだか怪物なんだかよく解らない生き物が描かれているのが分かる。
確かに挿絵はあらゆる意味で印象に残るが、
これを面白いと言うショウくんは一体どういう感性をしているのだろうか。
…まぁ、何だかんだでそれを見て、更にどういう話なのか訪ねてしまう私も同じような物かもしれない。
また一頁、捲ろうとした時、何枚か後の頁に違和感を覚えて手を止めた。
何だろう、と不思議に思ってそこを開けば、頁の間から分厚い紙のような物が出てくる。
赤と青の縞模様で縁取られた封筒。テレビ等ではよく見掛けるが、実物を初めて見たそれは、

「……エアメール?」

from London、と外国から届いていると証明するみたいに綴られた文字を見て、少し驚いた。

ショウくんは人間関係に対して、酷く無関心だ。

独りを苦とも思っていないのか、クラスでは殆ど無言、
話し掛けられれば受け答えはするが必要最低限だけ。
その整った顔に一見冷たい印象を受ける翠の瞳が近寄りがたい雰囲気を醸し出しているからか、
男子も好き好んで話し掛けようとはしないみたいだ。
手紙のやり取りをするくらい仲の良い友達がいたんだ、と漠然と思った。
一体何が書いてあるのだろう、と好奇心に駆られたが、
勝手に見るのは良くないと解っているので元の場所に戻そうとする。
と、同時に部屋の扉が開かれた。

「アンコ、紅茶の砂糖は三つで――」

ティーカップが二つ乗せられたトレーを持って部屋に戻ってきたショウくんが私を見て怪訝な顔をした。
それだけ私は慌てふためいていたのだろう。
咄嗟に後ろ手に隠してしまった手紙を取り落とさないように持ち直したが、
中身を見ていないのだから隠す必要は無い。そうは思ったが、隠してしまった手前、
返すタイミングを逃してしまった訳で。

「……アンコ、どうかした?」
「え、あ、な…何でもない!」
「嘘。何でもない人はそんなに動揺しないから」
「う……っ」

かちゃん、と僅かな音を立てて私の前にティーカップが置かれる。
白磁のカップを満たす琥珀色の液体に私自身の困り果てた顔が写し出されていた。

「で、何をそんなに困っているのか教えてくれる?」

私の正面のソファに腰掛けて真っ直ぐに此方を見詰めるショウくんが、
何時もと変わらない落ち着き払った声で私に問い掛ける。
まるで怖い話をしている時のような強い興味を持った瞳に見据えられ、
知らない振りが出来ない事を悟った。
後ろに隠していた手を前に戻す。勿論、手紙も一緒にだ。

「見せてくれた本の間にね、挟まってたの」

中身は見てないんだけど、と付け加えながら手紙を返すと、
ショウくんは見慣れない物を見る目で封筒の宛名書きに目を通している。
暫くして合点がいったのか、「あぁ」と小さく呟いた。
途端に手紙に対する興味が無くなったのか、封筒は机の隅に御座なりに置かれてしまった。

「ごめん、咄嗟に隠しちゃって…別に盗ったりするつもりは無かったの」

私が言い訳するみたいに謝れば、くす、と小さく笑われた。

「他の人はどうか知らないけど、アンコがそんな事するなんて思ってないよ。それに、悪いのは僕だ」
「へ…っ、どうして?」

見付けたのは私なのに、と首を傾げながら聞き返せば、ショウくんは私の持っている本
――手紙の挟まっていた本を手に取る。
本の上部分を指でなぞってから「やっぱり、」と一人で納得していたが、
私には何が何だか解らない為、更に首を捻ってしまう。
そんな私を見て、ショウくんが本の上部を見せてくれた。

「この本には栞がないんだ」
「あ、ホントだ。紐が付いてないね」
「うん、だから僕が栞代わりに適当に挟んだんだと思う」

誰からの物かも忘れていたし、見られても文句言えないさ。
そう言って丁寧に本を閉じる。さっきの手紙とは扱いが酷く違った。



「そんな事より、本はどうだった?」



屈託の無い笑顔でそう訊ねられて、私は何故だか胸が痛くなるのを感じる。
とても怖かった。聞かれた事に対してたった一言しか返すことが出来なかった。






私が怖かったのが『何か』を彼は知らないだろうけど。


















(他人に興味が無いのは知ってたけど)
(彼はいつか、私がいたことさえも忘れるんだろうね)





09.12.23
 

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comment

ショウアコお話素敵でしたvv

  • みのり 
  • 2010/01/27(水) 21:16
  • edit

大人びたショウ君が素敵でしたvv
更新、楽しみにお待ちしておりますvv

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