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absolute zero

DRRR!!、タイバニに首っ丈な小説ブログ

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うわぁぁぁぁ、がっかりクオリティ…

随分前から放置していました、卯月です。
何をって、リクエスト…そう、リクエストです!
確か、バスカのアイダンで…忘れるほど放置乙\(^o^)/
違います、アイダンでダンがデレてる話がリクエストでした。

結局。
元の設定では無理だったんです(爆)
モデル×学生の現パロなんて誰得だよ…っ!!












途中で立ち寄った本屋で購入したスポーツ雑誌を捲る事もなく眺め、深く溜め息を吐いた。
毎月欠かさずに読んでいる、しかし、家で読んだ事は一度もないそれが
今この場にある現実に軽く落ち込み掛けている。
輪に掛けて金欠気味な今月だって買う気は毛頭も無かった筈なのに。

ではどうして買ってしまったのか。

別に、好きな選手のインタビューが載っているだとか、
ポスターが付録に付くからなんていう在り来たりな理由で購入した訳では無い。
寧ろ、そっちで買っていた方が理由としてはマシだったのに!
表紙を上にした状態で机に放置していたソレにそろり、と手を伸ばしてひっ掴む。
そのまま雑誌を反転させて裏表紙を向けた。
基本、こういう雑誌の裏表紙というものは雑誌のジャンルだけで
内容とはあまり関係の無い広告が印刷されている。
勿論この雑誌も例外ではなく、裏表紙にはスポーツウェアの宣伝が載っていた。

はっきり言おう。
購入理由はこの広告だった。
…正確に言うならば、広告、というよりかは宣伝をしている人物が、と言った方が正しい。


「ダンくーん、珈琲淹れたんですけど飲みま…あれ、」

キッチンから突然ひょっこりと顔を覗かせた男が目敏く机に置かれた雑誌を見付けたらしい。
咄嗟に表を向ける事には成功したが、ヤツの動体視力を舐めてはいけない。
きっと見えていた、絶対見えていた!
訝しげに近付いてきたソイツは此方と雑誌を交互に見比べた後、
おもむろに表を向いている雑誌に手を伸ばしてくる。
勿論それを阻止する為に、手で雑誌を押さえ付けた。
が、豪速球が素で放てるヤツとの力比べなど端から結果は見えていた訳で。
奮闘も空しく、雑誌は机とオレの手の間からするりと抜き取られてしまった。

「……やっぱり、私ですよね」

再び雑誌を裏返して、そこに印刷されている広告の中で爽やかな笑みを浮かべている自身に
苦笑した目の前の男――アイスマンは複雑なそうな顔でぽつりと呟いた。

整った面にスレンダーな体型を持つコイツはモデルなんかをやっていたりする。しかも割と有名な。
一介の男子中学生であるオレから見ても美形と認めざるを得ない容姿をしているが、
残念な事に多少趣向に難があった。

だって、オレなんかと付き合っちゃったりしてるからだ。

平気で付き合う、とか言えるようになった自分にもびっくりだが、
まぁ事実なんだから今更取り繕っても仕方がない。
が、それでもお前目当てで雑誌を買いましたーなんていう事実は是が非でも隠しておきたい訳で。

「やっぱり自分で見ると違和感を感じますね」
「……」
「で、ダン君、普段この雑誌を買っていませんよね」
「……」
「今月号、別に付録も無いですよね」
「……」

喋ればきっと言わなくてもいいことを言ってしまうオレの性格上、
こういう場合は黙秘権を発動するのに限る。けど、こういう黙秘権って暗に肯定してるのと同じだ、
とか言われてるがそんなこと気にしない。何故なら口に出すのが嫌なだけなのだから!
だというのに、人の心境を知らないアイスマンは尚もしつこく聞いてきた。
何考えてんだか解らない笑みを浮かべたままなので、
予想がついている癖に業とオレの口から言わせようとしているのだろう。
顔が良いだけに、その性格の悪さが非常に残念だ。心底残念だ!

「何時もは立ち読みで」
「珈琲は砂糖三個とミルクで」
「立ち読みで済ま」
「角砂糖三個とミルクで」
「……淹れてきます」

言葉を遮るような言い方が流石に堪えたのか、諦めたようにキッチンへと戻って行った。
勝った、とオレが勝利の余韻に浸っていた間にマグカップを二つ持ったアイスマンが帰ってくる。
戻ってからまだ1分位だというのに、お早いお帰りである。

「どうぞ」
「ん、さんきゅ」

片方のマグカップを寄越しながら、向かいに座ったアイスマンが自分の分のマグカップを口に運んだ。
此方のとは違い、完璧なブラックである。
あんなモンがよく飲めるな、と思いながら自分の分であるマグカップから珈琲を口へと含む。
じんわりと染み渡るそれは、既に『苦い』より『甘い』に傾いていたが、これが美味しいのだ。
マグカップから口を離してほぅ、と一息ついた時、
真正面に座るアイスマンがカップを机へと降ろしながら「そういえば」と呟いた。

「今日は出掛ける約束をしてましたね」
「あー…うん、」
「バスケの出来る場所ですよね、何処にしましょうか」

話を続けるアイスマンにオレは生返事を返しながら、ちらりと視線を向けた。
最近忙しいとかで久し振りに会ったが、前回会った時と変化があるというか。正直、顔が若干青い気がする。
折角のオフなんだから休めばいいのに、と思いつつも自分を優先して貰ってるのだから文句も言えない訳で。こういう場合どうすればいいか、直接休めと言わなければいいのだ、多分!
思い立ったら吉日、残っていた珈琲を一気にあおったオレは、
空になったマグカップを下ろし、代わりに放置してあった雑誌を手に取って立ち上がった。

「…どうかしましたか、ダン君?」

突然立ち上がった事を怪訝に思ったのか、見上げられながら問われたが敢えて無言のまま
アイスマンの後ろまで移動して、そこで腰を降ろす。
楽な体勢を求めて自分よりも広い背中に体重を預けて座ると、所謂背中合わせの状態になった。
オレの行動に頭が付いていかないのか、困惑しているアイスマンに向かって声を掛ける。

「今日は出掛けるより、お前と休んでいたい気分っぽい」

だからお前も今日はのんびり休め。
そう更に一言付け加えながら告げれば、ヤツは暫く固まった後、
突然振り返ったと思ったらあっという間に抱き抱えられてしまった。
すっぽりと腕の中に納まってしまう自分が悲しい。
文句も言わずに大人しく抱き締められていたが、よく考えたらこれは休むことになるのか不思議になって、
つい、訊いてしまった。

「…これって、休んでるのか?」
「私的には凄く有意義な休み方だと思います!」
「……そっか?」
「あ、でも抱き締めてたらダン君が何も出来ませんよね」

とか言いながら更に強く抱き締めるのはどういうことだとか、
恥ずかしいからやっぱり離れろだとか言いたいことは他にもあったが、
何だか意地張ってるのとか恥ずかしがったりするのが面倒になってきて、


「お前目当てで買った雑誌でも読んでるから、別に動けなくてもいーや」


そう言わせたがっていた事から素直に言ってやったら、無言で更に締められた。ぶっちゃけ、痛い。



きっと、今のアイスマンは顔を真っ赤にしていることだろう。
…今のオレと同じように。


















(何か、前回もこんな感じで1日終わったような)
(…まぁ、いっか)

 



10.2.16
 

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comment

ウワァイ

  • きりさき 
  • 2010/02/17(水) 01:06
  • edit

ゴチソウサマです

きゃ~~v

  • sato 
  • 2010/02/18(木) 19:57
  • edit

素直なダン君かわゆいです!!

コメレス遅くてすいませ…っ

  • 卯月 
  • 2010/02/24(水) 22:35
  • edit

>きりさき
あんなのでいいのか、未だに謎です、すいません。

>satoさん
素直で可愛い、なんて言って貰えて嬉しいです!
いや、素直…素直っていうかツンデレっぽくなったのだが…何故だ!

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