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absolute zero

DRRR!!、タイバニに首っ丈な小説ブログ

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今日は何日…っ!?

誕生日おめでとうございました、帝人さまぁぁぁ!

すいません、取りあえず言っておきたかった卯月です。
誕生日っぽい小説打ってたら…間に合わなかったというか…まだ完成すらしていないという(爆)
もう少しで終わるんだ…遅刻は一週間までなら大丈夫って脳内神が言ってた、気がす、る…!

もう半ば諦め状態なんで、全然誕生日に関係ない話をあげる始末。いや、だって前回の続きなんだもの…














「帝人くーん!偶然だね、元気にしてた?」
「…臨也さん、ずっと僕の後ろに付いて回ってた上に昨日も同じ会話をしましたよね…?」




「シズちゃんに襲われて怪我しちゃった」
「怪我しちゃった、じゃないですよ!どうして怪我するって解ってて池袋に来るんですか!」
「帝人君が心配してくれるなんて…!傷を舐めてくれたりしたら嬉しいなー」
「だが断る!」




「あ、帝人君!一緒にお茶飲みに行こう、すぐ行こう!」
「ちょ、僕、今日は予定が…まっ、あーっ!」









最近、臨也さんとの遭遇率が半端無い気がする。いや、気がする、ではなく実際に半端無い。
僕はアパートへの帰り道を辿りながらそんな事をぼんやりと考えた。
昼夜問わず、一日最低一回は会っている。主に、学校帰りに拉致…もとい、お茶に誘われたり、
ぼろぼろな臨也さんの手当てをさせられたりしていた(今日は見てないが)
怪我云々は平和島さんに出会ってしまったら無傷でいられないだろうから仕方無いが、
その度に手当てと称して僕の所まで来るのは何故だろう。
たまに、そうごく稀に年相応に見られなくて中学生とかに間違えられるが、
僕だって一応立派な男子高校生。そんな男子高校生なんかに怪我の手当てをされて嬉しいのか、と
疑問に思った。否、普通に考えても嬉しい筈がない!
そもそも、何で臨也さんがこんなにも過剰にコンタクトを取ってくるようになったのか(あとスキンシップも
無駄に激しい)
ここ数日の出来事を思い返しながら理由を探してみたが、該当する心当たりは一つだけだった。


一週間前の迷子騒動。
ただ単に僕が迷子になって臨也さんが助けてくれた、それだけの出来事。


何か特別な事をした記憶もないが、明らかにこの日を境に臨也さんとの遭遇率が跳ね上がっている。
それはもう不思議なくらいに。
僕の所為で平和島さんに遭遇してしまったから機嫌を損ねていたのか、
それとも勝手に絆創膏貼ったがまずかったのか。思い返すと、敵に回してはいけない人の筆頭である
臨也さん相手に割と好き勝手やっていた(無我夢中で気付いてなかったけど…)
でも、と頭の中で呟きながら横断歩道の前で足を止める。信号は赤だった。
絆創膏を貼ってあげた後にすごく嬉しそうに笑われたような。気に入ったとか言っていた気もする。
どういう意味か良く解らないが、あまりマイナスには取られていない、筈だ。
これらから推測される、臨也さんの行動理由は一つ。

「…遊ばれてる、のかな」
「君が?誰に?」
「そんなの勿論、臨也さん、に……?」

思わず口に出していた呟きに、物凄く自然に問いを投げ掛けられ、
当たり前のように返事を返してしまった。が、今日、紀田君はナンパするとかいうから置いてきたし
園原さんは用事があるからと先に帰ってしまった。だから一人で帰宅している途中なのに。
誰、と聞こうとしたが咄嗟に言葉を飲み込んだ。後ろを振り向いてはいけない、
それだけを察知した僕は、信号が青に変わったと同時に走り出した。
人にぶつかりそうになりながらも手近な路地に入ろうとしたが、角を曲がる一歩手前で腕を掴まれる。
しまった、と思った時には体を後ろに引っ張られ、背中から何かに凭れ掛かっていた。

「――逃げるなんて酷いじゃないか、帝人君?」

頭上から聞こえた予想通りの声に、思わず溜め息をついた。何処までも爽やかな、
聞いていて心地好いとまで思わせる声で紡がれた言葉だというのに、
今の自分には死刑宣告にも等しい言葉にしか聞こえなかった。
ぎぎ、と音がしそうなくらいゆっくりと首を巡らせれば、
素なのか何か企んでいるのか判別がつかないにこやかな笑みを浮かべた臨也さんと瞳が合う。
目線は直ぐに逸らしたが(だって、嫌な予感しかしない)

「こんにちは、帝人君」
「……こんにちは」
「元気だった?何か変わったことはない?」
「昨日も聞かれましたが、取り敢えず今日も変わりはありません」
「そう、良かった」

何か追及されるかと思ったが、臨也さんはまるで何事も無かったかのように、
日常と化していた言葉を僕に投げ掛けた。僕は毎日ほぼ同じ答えを返しているというのに、
臨也さんは安心したように微笑んだ。
その表情が今度は困ったような笑みへと変わったと同時に腕を掴んでいた手がほどかれる。
緊張していたのか、手を離された瞬間、無意識の内に詰めていた息を吐き出した。
ほっとしたのも束の間、臨也さんは何を思ったのか、後ろから僕を包み込むように両手を回してきた。
体格差からか、僕はすっぽりと臨也さんの胸に収まる形になる(細身なのに体格いいんだなあ
臨也さん)(羨ましい…)
こんな状態だというのに冷静に、しかし余計な事ばかり考えては消えていく。混乱より、
現実逃避に近かった(うわぁ、顔撫でられた)(そう言えば後ろを向きっぱなしで首が痛い)

「でも、心外だなぁ」

困ったような笑みのまま、臨也さんが呟く。

「俺が君を弄んでいるだなんて」
「…そこまでは言ってません」
「そう?でも変わらないよ」

しかも逃げるし、と溜め息混じりに続けられた一言には返す言葉も無い。
本能的に逃走しようとしたのは確かなんだし。
痛む首に限界を感じて向きを正面に戻した僕は、身体に回された臨也さんの腕に視界を落とす。
何度も言うが、こんな事を男子高校生にしても何のメリットも無い。

「臨也さんは僕をからかって遊んでいる訳ではない、と主張するんですね」
「勿論、そんなつもりはないよ。少なくとも最近は」
「だったら、どうしてこんなこと、するんですか」
「………へ、」

虚を突かれたようなとでも言ったらいいのか、僕の問い掛けにポカンと口を開けあまり意味を為さない声を
洩らした臨也さんが、暫くしてから深く溜め息をついた。
まさかここまで、流石に予想外だった等と僕の頭の上で何やらぶつぶつ呟いた後、
「…あのさ帝人君、」と心底呆れたような声で言い聞かせるみたいに話し掛けてきた。

「言ったでしょ?キミの事を気に入ったって」
「…はい?」
「でも、俺だけじゃ不公平だから帝人君にも俺の事を気に入って貰いたくて頑張ったのに…」

意識すらされてないなんて、と臨也さんは言葉を続けたが、頭には入ってこなかった。
何故なら、言葉の意味を咀嚼することで精一杯だったから(気に入ったから、気に入られたい)
(…つまりどーいう事?)
意味が解らずにぐるぐると考え込んでいたのが端から見ても丸解りだったのか、
さも可笑しそうに笑った臨也さんが突然、正面を向いていた僕の顔を無理矢理
左に向けさせる(首が痛い!)
なにをするんですか、と一言だけでも文句を言ってやろうと口を開いた瞬間、
左の頬に何やら違和感を感じた。ほんの微かな感覚だったが、
頬に何か柔らかいものが触れたような気がする。しかし、臨也さんの右手は僕の顎にあり、
左手は相変わらず体を固定するみたいに腰の辺りに回されていて。
じゃあ何が触れたのかと考えると、一つしか思い浮かばなかった(ああ、あああ)(いや、そんなまさか)

「い、いいい…今、何を」
「何ってキスを、」
「うわぁぁぁぁ!」

僕の不明瞭な問い掛けに何の臆面も無く答えられ、思わず遮ってしまった。
考えていた通りの答えを聞かされ、僕の頭は破裂寸前だ。
急に襲ってきた羞恥心に耐えかね、半ば強引に臨也さんの腕の中から逃げるように抜け出す。
恐らくだが、今の自分顔は真っ赤に染まっているに違いない(臨也さんの顔がまともに見れない!)
恥ずかしくて顔を逸らしていたというのに、臨也さんは無慈悲にも先程みたいに僕の顔に手を掛けて、
互いに向き合う形にさせられた。臨也さんの整った顔立ちが間近に迫り、
まるで心臓が早鐘のように打ち鳴らされる。



あぁ、まさか、
こんな自分ではどうしようもない気分にさせられるなんて(こんなことなら聞かなければよかったのに、)



そんな僕の心中を嘲笑うかのように、臨也さんは情けも容赦も無く口を開いた。





「――さっきの質問の答えは解ったかな、帝人君?」

















(帝人君、林檎みたいでかーわいいv)(…食べちゃいたい)
(た、助けて!)




10.3.23

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