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absolute zero

DRRR!!、タイバニに首っ丈な小説ブログ

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漸く誕生日をお祝いできますよ!!(遅い)

明日から4月なんだって、卯月です。
誕生日話をす、滑り込み…セー…いや、アウ…セウト!!
一応3月中にあげれてまだよかったです。間に合ってないことに変わりは無いんですけどね!!
取りあえずおめでとうございました、帝人さまぁぁぁ!

でも話はがっかりするくらい低クオリティという。当初の予定を大きく逸脱させた臨也がいけないんだ…
なにこのうざやマジック!!













PM 23:45


パソコン右下に表示される時間が零時を回りそうになっている事に気付いた僕は、
そろそろ寝ようかなと思っていながら欠伸を噛み殺した。
パソコンの画面では何時ものチャットメンバーとの会話ログが表示されている。
ついさっきまで、セットンさんと二人で会話をしていたのだが、急用が出来たらしく退室してしまった。
一人でチャットルームに残っていてもしょうがないし、と自分も退室しようと【僕も落ちます】と
一応メッセージを打ち込む(正臣のようにチャット一人遊びをする趣味はないし)


田中太郎【僕も落ちます】
田中太郎【おやすみなさいー】


――甘楽さんが入室しました


甘楽【たろうさん、まって】


自分の発言が表示されたのを確認してから退室ボタンを押そうとした時、
滑り込むように僕へ向けられたメッセージが新たに表示される。余程慌てていたのか、
何時もの女口調も忘れている上に変換も出来ていない。
何で態々チャット内で呼び止めたんだろう等、疑問に思った事は多々あったが、
折角入室して相手がいないのも寂しいからかなと勝手に解釈して、
言われた通り退室するのを止めた。
甘楽さんーー臨也さんは無視とかすると後が面倒なのを身を持って知っているからの対応策と言える。


田中太郎【甘楽さん、こんばんは】
甘楽【ばんわー☆】
甘楽【あー、間に合ったぽいですねぇ!】
田中太郎【?】


間に合ったって一体何にと僕が打ち込むよりも先に、さっきの慌て振りはどこへやら、
すっかり本調子な臨也さんが更に言葉を付け足した。


甘楽【いやいや、一歩遅かったら一人チャットじゃないですか!】
田中太郎【いいんじゃないですか、一人チャットw】
甘楽【太郎さん冷たいっ!私は寂しがり屋なんですよぅ】
甘楽【せめて日付が変わるまでくらい付き合ってくださいよー】
田中太郎【10分きっちりでいいですか?】
甘楽【…そんなに相手するのが嫌ですか?】


日付が変わるまでって言ったじゃないですか、と思ったけど敢えて打ち込まない。
代わりになんて打ち込もうかと考えて始めた刹那、

どんどん、と薄い扉を叩く音が聞こえた。

インターホンの無いアパートでは扉のノックは来客を知らせるものだが、
如何せん時間が遅すぎる。こんな時間に訪ねてくる客などに心当たりは全くない。
普通なら寝ている時間なのだから、気付かなかった事にすればいい筈だ。電気が点いているけど、
世の中には暗いと眠れない人だっている(相手だって返事が無ければ帰って、)

どんどん、と再びノック音。

しかも、今度はさっきよりも少し強く叩かれた気がした。
寝ていますから帰ってください、と通じる筈の無い念を送りながらパソコンへと視線を戻す。
と、同時に視界に飛び込んできたメッセージに思わず硬直させられた。


内緒モード  甘楽【帝人君、開けて】


どんどん、とみたびノック音。

びくり、と音に反応し肩を揺らして振り向いた僕は、まさかと思って恐る恐る扉に近付く(まさか、そんな)
確かに非常識な人だとは常日頃から思っていたし、実際に非常識なのだが。
幾ら臨也さんでもこんな時間に態々新宿から訪ねてくるなんて。
そもそも何の用事があってこの時間に来たんだろう。
扉の前でぐるぐると頭に様々な疑問を巡らせていたが、よく考えたら臨也さんが実際に家の前にいると
決まった訳ではない(そもそも臨也さんだったらピッキングとか合鍵とかで勝手に入れるだろうし)
取り敢えず、考えるよりも先に目の前にある扉を開けて確認してみればいいのだ、と思って
ドアノブに手を掛けた。
鍵のつまみを縦に向けてから、深呼吸を一つ吐く。意を決した僕はノブを捻ると、ゆっくりと扉を押した。

「……っ、」

三分の一開けた所で黒と白の見慣れたコントラストが視界に入り、
本人だと確認出来てしまったので押していた扉を咄嗟に引き戻した。
が、扉は閉まらずにガッ、という鈍い音を立てて残り数センチ隙間を開けたまま止まってしまう。
目線を手元から足元へと移せば、扉の隙間から靴の先が捩じ込まれていた(質の悪い勧誘みたいな事
された!)続けて真白い指が縁に掛けられ、僕とは逆の方向へと力を込められてしまう(まさかの力業!?)
僕の健闘も空しく、あっさりと開いてしまった扉の向こうには何時もの何考えてんだか解らない笑顔を
顔に貼り付け、片手に携帯を持った臨也さんが立っていた。

「こんばんは、帝人君」
「…こんばんは」
「露骨に嫌そうな顔しないでよ。そんな顔も可愛いんだけど、」
「用事がないならお帰り下さい!」
「待って待って、あるから!用事があるから来てるんだって!」

開けてと騒ぐものだから根負けして閉じようとしていた扉から手を離す。
用事が終わったら直ぐにでもお帰り頂く為に家には入れないが。
そんな事を僕が考えているとは露知らず、そろそろ時間かな、と携帯を確認しながら呟いた臨也さんが
改めて此方を向き直すと一言、


「誕生日おめでとう、帝人君」


え、と間の抜けた声を思わず発した僕は、ぽかんとした顔のままで臨也さんを見る。
情報の連結が上手く行われずに頭の中で言われた言葉が反復された。
漸く理解が追い付いた時、思い立って繋ぎっぱなしのパソコンへと戻る。
右下に表示されている時計と近くに転がっていた携帯の日付に目を向けた。



3月21日
AM 00:00



「…21、日」
「え、もしかして忘れてた?」

図星な質問をされて振り返ると、無断で部屋に上がっている臨也さんが
それはそれは楽しそうに笑っていた(…ちょっとイラッとした)
何だかこのまま家に上げっぱなしなのは癪だし、用事も終わったんだから追い出そう。
そう決めた僕は臨也さんを押し出しに掛かった。

「言いに来てくれたのは嬉しいですけど、連絡も無しに来た上に何で勝手に上がってるんですか!」
「ちょ、ま…、帝人君を祝いに来た身としてはちゃんと一緒にケーキ食べて祝いたいんだけど!」

まさか此処で追い出されるとは思っていなかったのか、激しく狼狽した臨也さんが苦し紛れに言った
言葉に反応してしまう。僕は追い出そうと臨也さんの体を押していた腕から力を抜いた。
物凄く期待した目を向けてしまった気がするが、それだけ魅力的な事をこの人が言った気が
するのだから仕方が無い(今、何て言った、この人)

「………ケーキが、あるんですか?」
「あるよ!」

何処に持っていたのか、臨也さんが明らかにホールケーキなサイズの箱を差し出してきた。
そのまま受け取ってしまったが、ケーキには何の罪もない(正直、大好きです)
ホールケーキなんて一人じゃ食べきれないし、と心の中で誰に聞こえるわけでもないのに言い訳を
述べてから、溜息を一つ吐いた。

「…直ぐにお茶を入れます」

だから座布団出しておとなしく座ってて、と言う前に臨也さんが抱き着いてきたので腹部に一発拳を
叩き込んでおく。ケーキが無事だったから良かったが、潰れていたら今度こそ本気で追い出していた。
割りと深く入ったのか、悶絶していたけど気にしないことにする。






そう言えば、一言もお礼を告げていない。
取り敢えず、お茶を用意したらちゃんと言おうと思った。























(あの、僕のケーキから何か出てきたんですけど)
(口に入れる前に気付かれたか…プレゼントだよ)
(クリスマスプディングみたいな事を……鍵?)
(それね、俺の家の合鍵)
(………行きませんよ?)





10.3.31
 

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