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absolute zero

DRRR!!、タイバニに首っ丈な小説ブログ

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アホタイトルは大好きです

本当は別の話を書いていたのですが、なんか難産です。
前回マスター視点だったし、今度はカイトにしようと思って書いてた話だったけれど、息抜きに書いたこっちの話もカイト視点だ畜生!

書いてる途中、某友人が口の中に桜の花びら入ったーって騒いでいたのを思い出して同じ展開にしようとしたけど自重したのは秘密です…!秘密なんです!








庭の掃除をしていたら風が吹いた拍子に鼻の頭に何かがくっついた。
驚いて手をやると、薄くて柔らかい感触がする。思いの外小さいものだったの
で、潰さないように指で摘んで手のひらに乗せた。
薄桃色をしたそれは、恐らく花びらだろう。とても綺麗なモノに見えて少し気に
入ったけれども、再び風が吹いた時にふわりと舞飛ばされてしまった。
思わず手を伸ばして掴もうとしたが、手は虚しく宙を掴む。
あれが何だったのかをマスターに聞こうと思っていたので飛ばされてしまった
のは少し残念だけれど、仕方がないだろう。飛ばされていった方角の空を仰い
でから掃除に戻るべく、竹箒を握り直した。


「カイト、そろそろ休憩にしよう」
「あ、はい」


ゴミ捨てをしに行き、家の裏から戻ってきたマスターが微笑みながら俺に声を
掛ける。正直、これ以上掃除をしてもさっきみたいに風で葉やらが大量に舞っ
てくる為、意味が無い気がしていた所だった。
手にしていた竹箒を道具入れに立て掛けようとした時、突如今までよりも強い風
が吹き荒れた。


「うわ…っ!?」
「…っ!」


風が収まって直ぐに、悲鳴の上がった方を向くと、突然の強風に驚いたマスター
が髪を押さえた状態のままで呆然としていた。
風で少し乱れた黒髪に先程の薄桃色の花びらがまるで髪飾りのようにくっついて
いる。マスターは髪の乱れは手で直していたが、どうやらそれには気付いていな
いようだった。
何故だか、薄桃色の花びらは先程に単体で見た時よりも綺麗に見える。マスター
にくっついているからだろうけど…


「マスター、それ似合いますね。可愛いです」
「かわ…っ!?な、何が!」
「気付いてないならいいんです。それよりマスター!休憩しましょう?」
「え、ちょ、ま…!」


俺の言葉に困惑するマスターは台所に向かう俺を追い掛けるべく、慌てて縁側
から家に上がった。


頭には、後から教えてもらった、『桜』という名の薄桃色の花びらをつけたまま。




08.4.13
 

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