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absolute zero

DRRR!!、タイバニに首っ丈な小説ブログ

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脳味噌がメルト、溶けてしまいそう

絶対溶けかけてる、卯月です。
何故かって?朝起きてからその後昼まで二度寝、を繰り返していたら…お察し下さい。
これはアカン、廃人フラグや!!



だというのにやることは二次創作って。偶々バイトが休みなだけなんだからねっ!
勿論、臨帝ですので、あしからず。















僕があの人の事務所を訪ねるのは呼ばれた時だけだ。
だというのに、大抵の場合、彼は絶えず書類を眺め、パソコンに向かい、何処かへ電話をしている。
趣味で始めた情報屋だと言っていたが、僕が見る限り、
彼は常に忙しそうだ(まぁ、やっていることの一部はきっとお金にもならない趣味だろうけど)

つまり、僕は態々来たにも拘わらず、特にする事も無くぼんやりと
過ごさなければならない訳だ(何しに来たんだ、僕)
都合が良い時に呼んでくれればいいのに、と思わないでもないが、
彼曰く「忙しい時程会いたい」らしい。実に傍迷惑な話である。
僕に会いたくないと考えているだろう彼の秘書、波江さんは案の定、僕が事務所を訪ねると必ずいなかった。
当然、仕事の効率は落ちる事となる。彼はその事実も理解していて尚、僕を呼ぶのだ。
「だったら君が俺の仕事を手伝えるようになればいいじゃない」なんて彼は提案したが、
こんなアンダーグラウンドな仕事の手伝いなんて一介の高校生が手を出す物ではない。
多少、否、かなり興味深く、僕の知らない非日常に関われそうだが、リスクが高過ぎるにも程がある。
よって、謹んで辞退させて頂いた。

呼ばれた僕が出来るのは、お茶、若しくは珈琲を自分の序でに彼にも用意する事と
仕事の邪魔をしないように静かにしている事だけ。
彼方から話し掛けて来る時は受け答えをするが、それ以外は基本的に口を開かない
(だって、極力邪魔はしたくない、し…)(…や、邪魔とかじゃなくて僕の平穏の為であって、)

兎も角、お茶を二人分煎れて所定の位置に着いた僕は、特にする事も無く只ぼんやりと
時間を浪費していた。
遇に宿題を片付けたりもするが、大半は無駄に心地の良いソファとクッションをふかふかしながら、
仕事に勤しむ彼の姿を見ている。

画面を見続けるからか、普段は必要の無い眼鏡が掛けられており、
何時もの薄ら笑いが無いお陰で彼がちゃんとまともに見える数少ない瞬間だ。
寧ろ、元来の見目麗しさを強調出来ている(詰まるところ、格好良いんだよ…っ)
時折、酷く退屈そうな表情をする事があり、そういう時は何故だか妙に視線が合う。
彼が此方を見、僕も彼を見てるんだから当たり前だが、気だるげな紅い瞳は突然向けられると
心臓にとても悪い(今日も咄嗟に目を逸らしちゃったし)
何で退屈そうな時に此方を見るんですか、と以前に聞いたこともあったが
「帝人君見てやる気出してんの」とか真顔で言われた。

触り心地が非常に良いクッションに顔を埋めながら、ふと気が付く。
そう言えば、こんな頻繁に呼ばれて彼が仕事をしている姿を見ていて終わるまで待っている筈なのに、
仕事が終わった瞬間を見たことが無い。

(毎回夜中まで待ってるんだからそんな、はず…は…)

何時もどんな風に過ごしていたのか思い出そうとしたが、頭が上手く回らない。顔にあたるクッションが
兎に角気持ち良くって頭の中が徐々に黒塗りされていく。つまり、とてつもなく眠かった。
遂に睡魔に耐え兼ねて瞼を閉じた僕は、そのまま意識を手放した。













軽く体を揺さぶられる感覚に意識が浮上する。
まだ完全に覚醒しきれていないが誰かが僕を起こそうとしているみたいだ(まだ、ねむい、頭まわんない…)
腕の中にあるふかふかした何かをきつく抱き締め直しながら、もう一度夢の国へと旅立とうとした瞬間、

「帝人君、こんなとこで寝たら風邪引くよ」

諭すような、低く甘い声が僕の耳元に直接吹き込まれた。あまりにも突然で、
一瞬で意識が覚醒した僕は文字通り飛び起きた。

「いっ…ざや、さん」
「仕事片付いたよ、帝人君」

今日も寝てたね、と苦笑されて思い出す。どうして僕は彼が仕事を終えた瞬間を知らないのか。

そりゃあ、毎回気付けば夢の中なのだから、知っている筈がなかった。

「途中から寝てるとは思ってたけど…今度からソファには毛布を置いとくように言っとくよ」
「じ、次回こそは寝ません!」
「えー、別に寝てていいのに」

だって疲れてるでしょ?と訊ねられて思わず返答に困る。確かに学校、家事、チャットと
割と自分でも無茶と解る生活をしている所為で睡眠不足気味だった。
しかし、呼ばれて人の家を(正確には事務所を)訪ねたというのに、大半を寝て過ごすなんて失礼にあたる。

「臨也さんは仕事をしてるのに僕だけ寝てるというのは…」
「俺が有無を言わせずに呼んでるのに、帝人君は律儀だねぇ。それに、」

くす、と笑いながら言葉を切った臨也さんを見る。僕と目が合った彼は酷く満足げな顔して、
僕の羞恥を更に煽るような言葉を続けた。

「此処で眠れるのは、君が俺に少しは気を許してる証拠でしょう?」

ね?と同意を求めるように首を傾げた臨也さんに僕は何も答えずに顔を反らす。
気を許してなかったら此処に来てもいませんよ、と心の中で呟いた。

















(臨也さんに声掛けてもらって起こされるの、悔しいけど嫌いじゃないんだよなぁ、)
(…稀に襲われかけるけど)




10.9.3

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